お子さんの成績を上げる方法【睡眠時間の確保】
もし、この世の中で最も簡単に成績をあげる方法があれば、それを教えなさい!
と、100万円でも積まれて聞かれたなら、
私は、寝ることです、と答えると思います。
たとえば、高学歴芸人として有名なロザンの宇治原さんが、
夜10時には寝るべき、というようなことをおっしゃっていたのを聞いたことがありますし、
私がよくその本を読ませていただく堀江貴文さんも、睡眠時間はしっかり確保するべきだとおっしゃっています。
睡眠というのは、人間にとってとても大事なものなんです。
人間は寝ている間に、
脳の老廃物を排除して、記憶をより強固なものに、
いらない記憶はどんどん捨てる、というようなことをやっています。
人間の記憶というのは不思議なもので、
本来は1度見たもの、1度聞いたもの、というのは、
人間の脳自体は忘れていないんだそうです。
私なんかは、本当は捨ててしまいたい嫌な記憶が、
ふとよみがえったりするので、記憶って消えないんだなぁといつも思います。
いらない記憶はできるだけ出てこないように、
必要な記憶は取り出しやすいように回路を強固に、
これが、人間の脳が睡眠時間中に行うことの正体なんです。
だから、睡眠時間の短い子は、
数学の公式や国語の漢字、理科や社会の覚えるべき単語を覚えるのがとても苦手です。
せっかく覚えても、
次の日には忘れている、これがとても多いんです。
発達障害について調べていくと、
ADHDのお子さんも、
ASD(自閉症スペクトラム障害)やアスペルガー症候群とされるお子さんも、
「覚えるのが苦手」という特性があるとされます。
しかし、
最近では、発達障害の特性として、「覚えるのが苦手」というのがあるわけではないのでは?
という専門医の見解もあります。
たとえば、私がこのサイトで紹介している、
【「子どもの発達障害」に薬はいらない】という本です。
この本は精神科医によって書かれています。
子どもの発達障害のほとんどは、睡眠不足からきている、という指摘があります。
この方の場合、
まずは、睡眠不足を疑うというところからはじめられているようです。
私は教師であった過去があり、
今は、塾の講師をしていますが、
成績がなかなか上がらない子は、
発達障害と診断されていようがされていまいが、
やはり、睡眠時間そのものが少ないように思えます。
「うつ」の解消法としてもまずは、睡眠といわれる。
私は、妻が産後うつになった経験があります。
そこで、「うつ」の治し方を調べたことがあります。
体験された方の経験談もブログや本で読み漁りました。
で、そこに書いてあって、
一番、妻にも効果があり、すべての人が効果があった方法があったんです。
それが、とにかく寝ろ!、でした。
どうして、女性が産後うつになるのか・・・・
- ホルモンバランスの乱れ、
- 育児の不安、
- 定期的な授乳の疲れ、
などなど言われますが、
結局は、睡眠不足、なんだそうです。
睡眠というのは時間だけ足りていてもダメなようで、
ある程度は、昼寝や夕寝などで、補助もできるようですが、
一番いいのは、連続してたっぷり寝ること、なんです。
結局、妻も、
産後うつの直後は、
5日ほど、20時間は寝る、というような生活をしたら、
生活のリズムが戻ってきて、食事もとれて、回復していきました。
「うつ」と診断されるところまでいかなくても、
気分のムラ、気分の落ち込み、気分のイライラ、こういうことも、
睡眠時間をきっちりとることで解消されますし、そういうことに強くなります。
私が多くの書籍を調べていく中で、
2000年ころから、爆発的に発達障害と診断される人が増えているそうですが、
そのころから、日本では睡眠時間が世界的に短い、ということがいわれるようになりました。
発達障害の症状が出てきてしまうということと、
睡眠時間が大人も子どもも短くなっているということは無関係ではないと思います。
発達障害の症状の特徴である気分のムラ。
これが出てしまうと、勉強に集中できる時間は減ってしまいます。
勉強の8割は暗記です。
暗記したことをそのまま問われるか、
暗記したうえで、そのことを知識として応用できるかどうかを問われるか、
これしかありません。
気分のムラは、この暗記をする時間の集中力を奪いますし、
さらに、その少ない時間で覚えたことは睡眠不足で消えていく。
成績が上がらないお子さんというのは、この2つを持っているんです。
睡眠時間の確保こそが、
勉強できるようになる最大にして、一番簡単な方法です。
子どもが眠れるようになる3つの方法
ただ、崩れてしまった生活リズムを、取り戻すことは簡単ではありません。
10時に寝なさい、といっても、
普段、1時に寝ている子が、その日だけ10時に布団に入っても寝られません。
お子さんの睡眠時間を取り戻すには、
親御さんと一緒に生活リズムを整えていくしかないんです。
そこで、子どもが眠れるようになる3つの方法を私からあなたに伝えたいと思います。
1、スケジュール管理
スケジュール管理がまず、一番しなくてはいけないことです。
管理、というよりも、見える化、ですね。
何時に親は家に帰ってきて、何時まで子どもはクラブなり、塾があるのか。
これを見えるようにスケジュール管理していきます。
紙に書くのがいいですね。
そこではじめて、どうやって、どの時間から寝られるようにするのか、を考えることができます。
よく寝るためには、きっちり、頭で寝るメリット、寝るための1日のスケジュール管理をしていかなくてはいけません。
夜10時寝て、朝6時に目覚めるには、
どこで夕ご飯を食べて、どこでお風呂に入って、というのをしっかりお子さんと共有しましょう。
2、ご飯を一定の時間にする。
睡眠時間が不足しているお子さんは、
夜ご飯が一定ではないという特徴があります。
お母さんが気まぐれで、
買い物に行ったり、行かなかったりで、
ある日は、すべてのおかずがスーパーの総菜だったから6時で、
ある日は、凝った料理を作り出して8時だった。
みたいに、お子さんの夕食が毎日バラバラだったら、
お子さんは寝るための準備も何もできません。
学校の宿題や塾の課題をしようにも、
いつ、夕食に呼ばれるかわからなければなかなか前もって終わらせたり、
食べてから終わらせる、というようなことができなくなります。
常に6時は無理でも、
6時〜7時のあいだでは必ず夕食が出る、
みたいにしておかないと、お子さんはどんどんスケジュール管理が下手になります。
一定のリズムで生活させてあげることは、
お子さんの精神の安定にもつながり、成績の安定にもつながります。
ご飯の時間を決めてあげる、というのはとても大事なことです。
火曜日と木曜日は、塾があるので、8時から。
塾がない日は、7時から。
こういうのでも大丈夫です。
なんの法則性もなく、
その日その日で、食事の時間が変わるのは、お子さんの睡眠時間が短くなる原因です。
3、朝日を浴びさせる。
とにかく、朝の光を浴びさせる、ということを意識してください。
夜カーテンを開けておいて、
子どもが寝ていても朝の光が入る、というのでもいいですし、
朝ごはんを食べるリビングに常に光を入れておく、でもいいです。
人間は朝の光を浴びないと、体内時計が25時間サイクルになることが知られています。
朝の光は、それを24時間にするんです。
なぜ、人間の体内サイクルは24時間ではなく、25時間なのか。
それはわかりませんが、おそらく、1日がぴったり24時間ではないから、だと思います。
1日は24時間ではなく、少しずれている。
だからこそ、4年に1度、それを補う日が、2月29日になるわけで。
そのため、25時間にしておいて、太陽の光によって24時間にいつでも治せる、そのような体になっているのかもしれません。
どうして、人間の体が25時間サイクルなのかはわかっていませんが、
太陽の光によって、特に、朝の光をきちんと浴びることによって、24時間になることはわかっています。
カーテンを開けることで自然に浴びるように工夫してあげたり、
朝のリビングに光が入るならそのようにしたり、
朝の光を浴びさせることを意識してあげてください。
日常の生活のリズムを整えること、
そして、体内の見えない体内時計を24時間にあわせてあげること。
この2つが重要なんです。
本当は大事なことはもっともっとあるんですが、
さらに、お子さんのために睡眠の勉強をしたいなら、以下の本を参考にしてみてくださいね。