管理人からのお知らせ

ダメ母図鑑その2『家庭教師至上主義』

 

ダメ母図鑑その2『家庭教師至上主義』

 

私が100冊以上の、いろんな本を読んでわかってきたことがあります。
多くの発達障害のお子さんが、家によって「つくられている」ということです。

 

 

 

 

本来であれば、発達障害にならなくてもよかったのに、
もしくは、普通に成長ができたはずなのに、
精神的にも身体的にもなかなか成長できない。

 

 

そんなお子さんが多くなっています。

 

 

私は塾という教育サービスの最前線にいますので、
どんなお母さんが、お子さんを発達障害にしていくのか、というのを記事にしていきたいと思います。

 

もしかしたら、不愉快に思われる方もいるかもしれません。

 

 

ですが、子どもは親を選べません。

 

 

ここで、紹介するお母さん方の行動を反面教師として、
お子さんの子育てに活かしていただけたらと思います。

 

では、ダメ母図鑑
〜その行動・考えがお子さんの発達障害をつくってしまうんです〜

 

 

のその2を書いていきたいと思います。

 

 

「家庭教師をつければ成績が伸びると妄信する親」

 

 

私も長い間、塾の教室長をしていると、
家庭教師をつけるからと、塾をやめる方が一定数います。

 

 

そして、ほとんどの場合、成績は下降線を辿ります。

 

 

まず、普通に考えてほしいんですが、
家庭教師にしろ、塾の講師にしろ、ほとんどが大学生のアルバイト講師ですよね。

 

 

じゃあ、どちらのほうに、より良い大学生講師が集まるか?

 

 

基本的に、塾のほうに集まります。

 

 

なぜなら、効率的に稼げるからです。

 

 

稼ぎたい気持ちが多い子のほうが、自分を高めようという意欲も高いです。

 

 

発達障害を持っているお子さんであれば、
やはり、腕のある学生じゃないとしっかり見れませんよね。

 

 

家庭教師を同じ日に、2件も3件も入れるのは移動時間があるので、厳しいですよね。

 

 

例えば、塾のアルバイトなら、18時に教室に入って、
そのまま、22時まで、4時間勤務できるわけです。

 

稼ぎたいと思えば、
他の子のかわりをしてみたり、補充授業や、自習室のチューターといった、
シフトを増やすことが割と自由にできます。

 

 

だけど、家庭教師の場合、18時にその家に行って、
長くても2時間しか働けず、20時になって、移動時間を考えると、
次の生徒は、1時間程度しか時間が取れません。

 

 

また、塾にはコピー機など、
臨機応変に授業に応えられる機材がありますが、
家庭教師の場合、テキストしかありません。

 

 

もっと、ここを復習させたい。
テストに合わせてこんなことをさせたい。

 

 

という臨機応変な対応ができません。

 

 

多くの方が、家庭教師の方が、その子に合わせた指導をしてくれると思っています。

 

 

できるのは、きちんと一人一人と話せるだけであって、
お子さんの学校での進度や、学校で出そうな範囲をいつでも好きなだけ練習できる環境は、
家庭教師では用意できないことが多いです。

 

 

その結果、成績が下がります。

 

 

家庭教師にしたがるお宅は、
成績が横ばいで、なかなか上がっていかないときに多いです。

 

 

確かに、塾に入れたなら、成績は右肩上がりに上がってほしいですよね。

 

 

でも、どんどん、テストの難易度は上がりますから、
成績が横ばいっていうのは、きちんとお子さんは勉強しているということです。

 

 

逆にいえば、
まだ質の高い大学生講師がいる塾で成績が上がらないなら、
質の低い子が多い家庭教師サービスを使えば、そりゃあ、下がります。

 

特に、普通の通塾型の塾よりも、安いことをウリにしている家庭教師サービスは要注意です。

 

安い、ということは、家庭教師さんの賃金も安い、ということです。

 

そこに、良質の人間が集まっていくか?ということはしっかり考えてみてください。

 

 

 

 

そして、また、受験前に駆け込んでこられるんです。

 

「ひろあさん、ここまで成績が下がってしまったんですけど、なんとかなりますか?」

 

 

いや、なんともなりません・・・・

 

こんなケースがありました。

 

 

木下春子さん(仮名)のケースでは、
明らかな発育障害が見て取れました。

 

 

計算能力や暗記能力は普通の子以上にありましたが、
精神的な発達や体の発達が、他の人と違う、というケースがありました。

 

まず、手足が異常に細く、
顔には常になんらかの湿疹(アレルギー症状がおそらく出ていたのだと思います)

 

中学2年生の女の子でしたが、
好きなことは虫取り、砂遊び、でした。

 

遊ぶ相手は近所の小さい子たちで、
学校ではあまり友達のいない子でした。

 

 

でも、とても良い子で、塾では人気。
マイペースなところがあるので、本人のペースでのびのび勉強させていました。

 

 

成績は、5教科で350点以上、380点未満をずっとキープという感じでした。

 

 

塾側としては、よく取らせていたと思っていたんですね。

 

 

だけど、お母さんはそうじゃなかった。
このあたりは私のコミュニケーション能力不足もあったかと思います。

 

400点に届かないのは塾のせいだと、
塾よりも安い値段で来てもらえる家庭教師に切り替えたいというおっしゃったんですね。

 

 

値段のことを出されると、こちらはなんとも言えないので、
了解し、退塾という形になりました。

 

 

それから、半年後、公立高校の受験を控えた年明けのある日。

 

お母さんから、悲痛な電話がかかってきました。

 

・5教科の点数は、250点まで低下。
・5段階のオール3がぎりぎりない状態になった。
・公立高校に行くなら、どこを目指せるか。
・もう、どうしたらいいかわからない。

 

 

という内容でした。

 

正直、普通なら断りますが、
木下春子さん(仮名)はとてもかわいらしい性格の子だったので、
その子のために、お母さんの相談に乗りました。

 

 

年を明けてしまってからの中学3年生の入塾はリスクしかありませんので、入塾はお断りして、
現実的な受験の仕方だけ、お伝えしました。

 

 

ずっと、塾のほうにいていただけたら、
木下春子さん(仮名)の進路についていろんな相談を受けることができました。

 

 

 

家庭教師の学生の方はほとんどしないと思いますが、
塾では、いろんな学校さんの説明会に参加し、変わっていく学校の特色や入試の制度について勉強しています。

 

 

結局、木下春子さん(仮名)が受けられる学校は、
少しやんちゃな公立高校か、私立高校だけになってしまいました。

 

 

結局、私立高校の行けそうなところに決められたそうです。

 

 

もしも、成績が横ばいであれば・・・・

 

 

 

 

彼女にはたくさんの進路が待っていました。

 

 

だけど、安い、良さそうというものに安易に惹かれてしまうと、
結果は、下り坂です。

 

 

私は成績がいまいちでも塾に居続けた方がいいと思っているわけではありません。

 

 

ただ、自分のお子さんの状況をよく考えて、
学校の状況を普通に考えて、どうするのがいいかを落ち着いて考えてほしいということです。

 

 

発達障害をお持ちのお子さんであれば、
環境を変えることは、大きなストレスになります。

 

特に、発達障害を持つ子が気に入っているのに、
親の考えで変えてしまうと、本人は反対しなくても、大きな負担になることがあります。

 

 

発達障害のお子さんはわがままだったり、反抗的というイメージを持つ方が多いですが、
大人しくて、自分の意見はなかなか言えないような子も多いんです。

 

 

このお母さんの失敗も、
自分の気持ちを優先させた結果、お子さんの未来を狭めてしまいました。

 

 

今は、インターネット、本などを利用すれば、
欲しい情報はほとんど手に入ります。

 

 

こちらが、望めばほとんどの情報は手に入れることができるんですよね。

 

 

それをせずに、子どものためという錦の御旗を掲げて、
目先の良さそうなものに飛びついていく。

 

 

その行動がお子さんの発達障害をつくってしまう原因にもなります。

 

 

塾を変えるのもそうですが、
塾を変えたがるお母さんは、ご自分の家庭環境を顧みたりすることはありません。

 

 

木下春子さん(仮名)は、顔や手にたくさんの湿疹をつくっていました。

 

 

明らかになんらかのアレルギー症状が出ているわけです。

 

 

それは、何らかの形でお子さんにストレスを与えています。

 

精神的な発達の遅れだったり、
心身の発達の遅れ、
または、記憶力の低下を招いていることもあります。

 

 

そういう勉強をせずに、
欲しい状況だけ、お子さんの成績だけ右肩上がりになってほしい、
それも、お金をかけずに・・・・

 

 

そんな都合のいいことは起きないんですよね。

 

 

お金をかけたくなければ、
親が頑張るしかないんです。

 

 

ちょっとだけ頑張ればお子さんが力を発揮できるように、
食べるもの、生活環境、睡眠の事。

 

 

整える必要があります。

 

 

家庭教師に変えたら、安くなって、
塾で上がらなかった成績が、アホみたいに上がる!

 

 

みたいな上手い話は、そう簡単にはありません。

 

 

やたらと傲慢な塾だったり、
欠陥だらけだったら、そういうこともあるかもしれませんが。

 

 

都合のいいことは、起きないんです。

 

 

それを大人になっても、自覚していないと、
お子さんの能力をスポイルさせてしまいます。

 

しかも、食事やお子さんの生活環境に注意しないと、
発達障害をつくってしまうというのが現代なんです。

 

 

これも、便利な世の中になったことの代償なんですね。

 

 

それを自覚して、私たち、大人は生きていかないといけない。

 

 

 

 

そういうことなんですね。

 

 

短気を起こしたり、
軽率な行動は、お子さんの未来を狭めてしまうかもしれません。

 

 

その1つの例でした。

 

 

 

 

管理人からのお知らせ