起立性調節障害について
起立性調整障害について
発達障害と間違われやすいものに、
【起立性調節障害】というものがあります。
これは、過度のストレスにより、
自律神経の乱れから起こってくる障害です。
まわりからは、サボっているように見られるために、
なかなかまわりには理解されない障害です。
症状としては、
- 朝に起きられない
- 立ちくらみ
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
- 気分が悪くなりやすい
- 失神の発作
- 動悸
- 頭痛
- 夜になかなか眠れない
- 集中力の低下
- イライラ
発達障害と重なるところがあるので、
わかりにくところはあると思います。
起立性調節障害 ( OD : Orthostatic Dysregulation ) と、発達障害の違いは??
発達障害か起立性調節障害かは、
医師の診断によるところだと思います。
ただ、起立性調節障害の場合、
食欲の低下があって、なおかつ、朝が起きられないことに対して、
発達障害のお子さんは、
元気でも、朝が弱いという傾向にあります。
日々、調子が悪そうにしている場合は、
起立性調節障害を疑うほうがいいかもしれません。
起立性調節障害に見られる特徴を、もう少し詳しく見ていきます。
朝が起きられない。
起きようと思っていても、体を起こすことが本人にはできない。目は覚めているが、体はだるい、動けないという状態になる。一方で、なかなか目が覚めず、保護者が起こしても、そのことについては全く覚えていない子もいる。睡眠障害を起こしている場合も見られる。
立ちくらみ
午前中に、立ち上がると目の前が暗くなったり、白くかすんだりする。午前中に多く、お風呂の後になる人もいる。
食欲がなくなる
午前中は、ご飯が食べられないほど、気分が悪くなる。
倦怠感
午前中に体が重く、だるい。お昼を過ぎると回復し、夜になると元気になる。
そのためついつい夜更かしをして、また、朝がつらいという悪循環に陥る。
気分が悪くなる
朝、立っている状態でいると、立っていられなくなるほど気分が悪くなる。また、ひどいときは気を失うことがある。冷や汗、動悸を伴う場合もあり、人によっては電車などに乗るのを怖がる。
失神
急に倒れてしまう場合がある。
倒れる前の自覚がある人もいれば、ない人もいる。
なんの前兆もなく倒れる人がいるので、危険な場合がある。
動悸
心拍数が速くなる。ドキドキと感じてしまいます。
午前中に起こりやすいのが特徴で、急に立ち上がる、階段を登る時にもなり、これが気分の悪さにつながると、気を失うこともあります。
頭痛
起立性調節障害だからか、もともと、起こりやすいかはわかりにくい場合が多く、頭痛だけで判断するのは難しい面があります。ただ、午前中に多い、というのがポイントです。
夜寝られない
ここが一番のポイントでしょうか。
発達障害のお子さんの場合、覚醒レベルが低く、
ボーっとしてしまうことが多く、そのまま寝てしまうことがあります。そのために、夜にだらだら活動して眠れないということがあります。
それに対して、起立性調節障害の場合、夜に向けて元気になっていくので、布団に入っても眠れないという状態になります。夕方ころから、うとうとする発達障害のお子さんに対して、
こちらの場合は、夜に活動的になる特徴になります。
集中力の低下
朝は全く授業に集中できない。
ボーっとしていることが多くなります。
ボーっと自分でしているくせに、
朝に出た課題がたまったりして、イライラします。
基本的には、
思春期に多く見られ、そのうち、落ち着くそうですが、
お父さん、お母さんからすれば、心配になりますよね。
今では、ある程度、正確な測定もできるので、
起立性調節障害や発達障害の疑いがあるなら、
病院に行ってみましょう。