管理人からのお知らせ

今後やってくる時代は、「1億総発達障害時代」だと私は考えます。

今後やってくる時代は、「1億総発達障害時代」だと私は考えます。

 

 

私が、長年、教育業界にいる感覚では、
およそ、半分くらいの子どもが、発達障害ないしは、発達障害グレーゾーンと言える位置にいると思っています。

 

ここで、岡田尊司氏の『アスペルガー症候群』(幻冬舎・2009年9月30日発行)に、興味深い指摘があります。
引用します。

 

 

一九七八年には、イギリスの研究者が求めた自閉症の有病率は、一万人当たり四人(0.04%)で、かなり稀な障害であった。それが、最近の調査では、0・5%〜1%という数字になっている。三十年ほどの間に有病率が二十五倍になったことになる。また、アメリカでも、冒頭で述べたように、自閉症スペクトラムの有病率は、一九九六年から二〇〇七年の間に七倍以上になり、一万人当たり五〇人を超えている。その増加のかなりの部分は、この障害の概念が広がったことと、その認識が普及したことにあることは言うまでもない。ただ、それを差し引いても、有病率が増加していると、多くの研究者や臨床家が考えるようになっている。

 

 

もちろん、岡田氏の個人的な考えも含まれているだろうとは思います。

 

でも、実際に、子供たちを前にする私からすると、
この数字はもっともっと上がっていくと思います。

 

 

発達障害、ADHD、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラム障害、これらの言葉が広がっているといっても、
どれくらいの人が、危機感を持ち、その言葉を扱っているでしょうか?

 

 

あなたのまわりはどうですか?

 

 

理解している人よりも、理解していない人のほうが圧倒的に多いのではありませんか?

 

そして、岡田氏は、
環境的、そして、社会心理(親の教育)によって、
発達障害の増加が起こっているのではないか?と続けます。

 

 

つまり、

 

大気汚染や、環境ホルモンなど、
現代の生活、食事が、発達障害になるリスクを高め、
無自覚な子育ても、発達障害のリスクを高めるということです。

 

 

 

 

ということは、遺伝という要素の影響はごく小さいものであり、
「誰でも、今からでも、発達障害になる可能性はある」ということが言えそうです。

 

 

それなりの経験を積み、
社会ではどうふるまうべきかわかっているはずの年配者。

 

そんなお年寄りの方でも、
時々、驚き呆れるような行動をしてしまう人がいますよね。

 

 

そういう姿を見ていると、
私は、発達障害のお子さんの行動に似ているな、と思うんです。

 

 

気に入らないことがあったら、癇癪を起したり、
人の言うことを聞かなかったり、
1つの考えにこだわったり、

 

 

発達障害のお子さんを見ているような気分になります。

 

 

 

 

「発達障害は脳機能の障害です」

 

 

 

 

脳の機能が上手く働かないことが原因であり、
その部分がきちんと働くようになったり、周りの組織でサポートできれば改善します。

 

逆に、今までは、通常通りに働いていたのに、
環境要因、社会心理要因で、脳の機能のどこかが正常に働かなくなれば、
発達障害の症状があらわれるようになります。

 

 

もはや、発達障害は、

 

がんなどの成人病と同じように、
誰もがなるリスクのあるものなんです。

 

 

だからこそ、改善させる方法、治す方法、
発達障害になる原因・要因を、私たち全員が学んでおく必要があります。

 

 

少なくとも、私はそう考えて、このサイトをつくっています。

 

 

 

害をもたらす発達障害者から身を守る

 

 

 

発達障害の治療・改善方法を知るだけでは、
これからは不十分になります。

 

 

これからは、「悪質な発達障害者から身を守る」ということも必要です。

 

 

私は、発達障害者の方には二通りあると考えています。

 

 

 

@自分の発達障害と向き合い、改善の努力をしながら懸命に生きている人

 

A発達障害に無自覚なまままわりに迷惑をかけ続ける人、
もしくは、発達障害だという告知を受けながらも、自分を改善させる努力ができない人、その家族、です。

 

 

 

 

私は、多動や衝動性が優勢な発達障害の子が、
自分のわがままを押し付けやすい、ぼーっとしている型(不注意優勢型)の発達障害のお子さんをターゲットに、
仲良くしようとするのをよく塾で見かけました。

 

 

自分は、多動性や衝動性が強い発達障害のお子さんが、
なかなか自分の意思を言わない不注意優勢型の発達障害のお子さんに、
自分は夜の八時まで、勉強するからと、七時に塾が終わった子に、一時間以上も残るように普通にお願いをするんです。

 

最初は受け入れてもらいますが、
どんどん、大人しい子であっても、その子から離れていきます。

 

そして、今度は同級生ではなく、1つ下の子、2つ下の子を狙い始めます。

 

 

人間関係は、対等ではなくてはなりません。

 

 

自分のわがままを通そうとする、わがままな発達障害の人に、
大人しい発達障害の子が時間などを搾取されていいわけがありません。

 

 

ですが、教育の現場で見ていると、
このような場面によく出会うんです。

 

 

そして、この私の感覚は、間違っていませんでした。

 

 

それが、こちらの本。
『私は発達障害のある診療内科医』著星野仁彦 マキノ出版 平成25年2月26日)に、
書かれていました。

 

ADHDには、ボンヤリした「のび太型」(不注意優勢型)と、衝動的な行動が目立つ「ジャイアン型」(多動性衝動性優勢型)、両者の混合型があります。精神科医の司馬理恵子氏が、マンガ『ドラえもん」のキャラクターにたとえてADHDのタイプを表現したもので、わかりやすい命名です。
(中略)このADHDの二タイプは、なぜか不思議に親和性があって引き合うのです。そして、いじめられっ子といじめっ子、DV(夫婦間暴力)をふるうものとふるわれる者という関係になります。

 

 

つまり、きつい言い方をすれば、搾取する側とされる側になるということです。

 

私が発達障害の知識はあればあるほどいいと言ったのは、
ご自身のお子さんが、発達障害の症状があれば治すことはもちろん、
いじめっ子になることも、いじめられっ子になることもないように、注意する必要があるからです。

 

 

私は塾の講師で、こういったサイトをつくるほど、発達障害のことについて調べていますが、
普通の塾講師、塾関係者はここまで知らないと思います。

 

 

こういう状況にあるときは、
できるだけ二人を離すように私は持っていきますが、
ほとんどの塾の関係者は発達障害のことも、こういった不思議な親和性があることも知りません。

 

 

これは、お父さん、お母さんが、注意してみてあげなくてはいけません。

 

 

「日本人全員、世界中全員、発達障害時代」なんです。

 

 

それを覚悟したうえで、
発達障害の知識をきちんと吸収していく。

 

 

これが、この時代を生きるうえで大切なこと。

 

 

私はそう考えています。

管理人からのお知らせ