管理人からのお知らせ

ADHDの治療の仕方や治し方はどんなものがあるの?

 

ADHDの治療の仕方や治し方はどんなものがあるの?

 

 

 

ADHD(注意欠如多動性障害)の治し方はあるのか?

 

その前に、普通の治療と、ADHDの治療は言葉は同じでも中身が違うということをしっておかなくてはいけません。

 

一般の病気の治療方法は、
薬により、完治という状態を目指します。

 

風邪であれば、薬などを飲んで、
風邪の前の状態に戻せば治ったということになります。

 

皮膚炎なども、薬によって、
皮膚を元の状態に戻せば治ったと言えます。

 

 

しかし、発達障害の場合、
元の状態に戻せば、「治った」とは言えませんよね。

 

 

元の状態が、社会で生きていくうえで生きにくいわけなので、
普通でいう「治療」の意味と、ADHDの「治療」の意味は違ってきます。

 

 

ADHDの治療は「調整」というイメージです。

 

 

発達障害の専門家の方がしきりに訴えているのが、
すべての人は「発達障害」と言える。

 

ということです。

 

 

まず、この点を頭に入れておいてください。

 

では、どうして、ADHDやアスペルガー症候群という診断名があるのかというと、
現代社会に適応していくことにおいて、特に問題のない発達障害と問題が出てきてしまう発達障害があるということなんです。

 

 

一応、私も、ADHDやアスペルガー症候群のチェックリストを受けてみましたが、
発達障害であるという判定は出ませんでした。

 

 

ですが、私はもともと運動がとても、苦手でした。
逆上がりはついに一生、自力でできることはありませんでした。

 

走りも遅かったですし、
ドッジボールなんか参加するだけでした。

 

これも、脳の発達のアンバランスさから出るんだそうです。

 

運動ができないかわりに、勉強はできました。
なので、特に、就職活動などは苦労せずに今に至ります。

 

こんな風に、能力が偏ることを「発達障害」というんです。

 

私の場合は、その能力の偏りが、
今の社会にマッチしやすい(社会に出て勉強が活きることはあっても、逆上がりやドッジボールが活きることはないから)だけだったんです。

 

そして、この発達の偏りが、今の社会に適応しづらい人を、

 

ADHD
アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)

 

などとして、分けて考えるようになったんです。

 

 

まずは、ここをきちんと理解しておいてください。

 

 

病気を治すというイメージよりは、
得意不得意のバランスを「調整」していく。

 

 

これが、ADHDの「治療」になります。

実際のADHDの治療方法は?

実際のADHDの「治療」方法は?

 

 

以下の3つが有名ですね。

 

 

薬による治療

 

 

脳が刺激に活発過ぎてすぐに注意が散漫になってしまう。

 

あるいは、

 

脳が働かなさ過ぎていつもボーっとしてしまう。

 

これらのタイプは、薬によって、その症状を即時に改善することが可能です。

 

 

ストラテラ
コンサータ

 

 

といった、ADHDに効くとされる薬は見つかっており、
ADHDの中でも、多動性や衝動性が優位になっている人、
不注意が優位になっている人、のようにわかりやすいタイプは、まず薬による治療が効果的です。

 

ただし、服用を続けないと、
また、元に戻ってしまうというデメリットはあります。

 

高校生以上になってきて、
今すぐ、ADHDの悩みを何とかしたい場合にとても有効です。

 

副作用はありますが、日常生活をする分には問題ない範囲です。

 

 

 

食事による改善

 

 

食事が脳に与える影響は少なくありません。

 

魚のDHAを摂ることで、
脳神経のつながりを強化し、脳の機能を高められることはよく知られています。

 

ですが、
ほとんどの人がわかっているのに、改善しようとしないのが食事なんです。

 

脳にはワーキングメモリーといって、一時的に記憶を保存しておく場所であったり、何かをしているときに働く脳の場所があります。

 

パソコンのメモリと同じですね。

 

どれだけパソコンの脳であるCPUが優秀でも、メモリの容量が少ないと、
処理できる情報の容量が少なくなります。

 

人間の脳も同じで、
ワーキングメモリーの容量が十分にないと、
言われたことを理解し、きちんと実践するということができません。

 

そして、イライラしやすい人、すぐにボーっとしてしまう人は、
このワーキングメモリーが最初から何かに容量を奪われてしまっているんです。

 

 

それが、体の見えない疲れ、不快感、痛み、などです。

 

 

お年寄りが怒りっぽいのは、体のどこかが痛かったり、不快だったりするために、
ちょっとしたことで怒ってしまうんです。

 

 

これと同じことが、ADHDの人の身体と脳にも起こっています。

 

ADHDの人は、胃腸が弱いことが多く、
そのために、体によくない食べ物を摂取すると、体が疲れてしまい、
その信号によってワーキングメモリーが使われるため、人よりもイライラしやすかったり、疲れやすくてボーっとしたりします。

 

なので、体にいい食事や食べ物について学び、
体への負担を減らすというのも、立派なADHDの治療方法です。

 

脳にいいものを食べ、
脳に良くないものをなるべく避ける。

 

 

このやり方で、ADHDの症状が緩和されたという人は、少なくありません。

 

 

 

スキルトレーニング

 

 

対人ルールを1から学んだり、
こういう場面ではこういう言葉遣いにしましょう、という、
ケーススタディを学びます。

 

また、

 

  • 片付けの方法
  • ものをなくしても大丈夫な方法
  • 物忘れが多い人のための対処法

 

など、
自分の特性と生きにくさを知り、
それに対しての有効な手立て・手順を学びます。

 

 

すでに、社会に出ていたり、
高度な対人スキルが必要となってくる高校生以上の場合に、有効になってきます。

 

このスキルトレーニングの場合、
本人にもそれなりの「自覚」が必要ですし、
頑張ってトレーニングするという気持ちと忍耐力が必要になります。

 

 

ただし、いくらトレーニングを積んでも、
脳のゆがみや発達の凸凹を治したわけではないので、
疲れやすさ、ボーっとしやすさ、忘れやすさ、という特性は残ります。

 

 

上記の薬や食事による療法とともに、
スキルトレーニングもやっていくというのが理想でしょう。

 

 

 

以上が、ADHDの治療方法の基本になります。

 

 

最も必要なことはADHDの治療方法や改善方法を「知ろう」とする姿勢です。

 

 

日々、新しく有効なADHDの治療方法は開発されています。
それに、食事などの療法はすでにある程度、確立されています。

 

 

今は、ADHDは、基本的に治せるものとされています。

 

正しい知識を身に着けて、脳の発達の「調整」にとりかかってくださいね。

 

管理人からのお知らせ