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子どもの発達障害よりも、子どもの二次障害のほうが怖いという話

 

子どもの発達障害よりも、子どもの二次障害のほうが怖いという話

 

 

 

星野仁彦さんの本をはじめとした、
発達障害に関連する本を読んでいると、

 

ADHD、アスペルガー症候群、LD(学習障害)などの軽度発達障害と呼ばれる人たちは、
二次障害を引き起こしやすいと言われます。

 

二次障害っていうのは、抜毛症などのチック症状や、
うつ、引きこもり、それに、犯罪などの反社会的行動を指します。

 

 

その理由をここでは解説していきたいと思います。

 

その前に、1つ大事なことなので、覚えておいてほしいことがあります。

 

 

発達障害のお子さん、お子さんだけではなく、大人も含めて、
発達障害で悩んでいる人の悩みは発達障害そのものではない場合がほとんどです。

 

 

二次障害ということを知っておくだけで、
発達障害ではなく、ここで悩んでいるのだ、ということを知ることができます。

 

 

 

二次障害が起きる1番の理由。

 

それは、「親が子どもの発達障害を認めない」そもそも「発達障害自体知らない」ということです。

 

病院で発達障害がわかる子どもは、70%くらいは、
二次障害のために、病院を受診し、発達障害と診断されるのだそうです。

 

親が発達障害、もしくは、自分の子どもの発達障害を認めないために、
親の思う「普通の子」にしようと、一方的に子どもを責めます。

 

そうすることで、子どもの自尊心を傷つけ、その結果子どもは自分に自信が持てなくなります。

 

結果、人の理解できない行動に出る子どももいれば、
無気力になり、何をするにしても、やる気がでなかったり、
親に反抗的になったりします。

 

 

もっと、簡単に言えば、子どもを褒めない親が増えています。

 

 

教育を取り巻く環境はどんどん変わっているのに、
昔の基準で、こんな点数なんてだめだ、こんな風に学校で過ごしてはダメだ、ってなるんです。

 

自分でスマホを与えておきながら、ゲームのしすぎなんです、と塾に泣きつくダメ親もいます。

 

 

親が子どもを理解する努力をしていない場合、
本来は、発達障害と診断される必要のない子も、そう診断せざるを得ない状況になるんです。

 

 

2つ目の原因。

 

最初と重なるんですが、親が発達障害の場合、お子さんも発達障害になる可能性が高まります。

 

親自身の対人スキルが低いために、

 

人をほめたり、
人を育てたり、

 

そういったことが苦手なために、子育ても上手くいかないということです。

 

また、感情が不安定で、子どもを不安にさせます。

 

私もたくさんの、能力があるのに、その能力が開花しない子どもをたくさん見てきました。

 

そして、その親、特に、母親が、
実は仕事をやめていたり、鬱になっていたり、子どもよりも母親の再教育が必要という状態が、
少なくありませんでした。

 

結局、子どもを褒めたり、子どもと関わることが苦手な親は、
自身も発達障害である可能性が高いんです。

 

3つ目の原因は、家庭環境の崩壊、です。

 

親の暴力。
離婚。
夫婦仲だけではなく、姑間の不和なども入ります。

 

子どもにとって家が安心して暮らせる場所でない時、
彼らには非常に強いストレスがかかり、
健常児であっても、発達障害の2次障害が見られることもあります。

 

ストレス耐性がさらに弱い発達障害のお子さんの場合、
このストレスは計り知れないものがあります。

 

 

4つ目はライフサイクルの乱れ、になります。

 

このライフサイクルの乱れは、テレビやゲームなどの見すぎ、やりすぎなどから起こります。

 

特に、まだ、ゴールデンと深夜というように、
時間の流れを感じられるテレビはいいんですが、
パソコンのユーチューブやニコニコ動画といったものは、
好きなものを好きな時に見られます。

 

 

そこに、時間の概念はほとんどありません。

 

 

これが、1つのものに熱中しやすい、ADHDの子や、アスペルガー症候群のお子さんの、生活の乱れの原因となります。

 

 

そして、睡眠時間が短くなり、イライラするという負のスパイラルにハマります。

 

また、脳の成長の阻害にもなります。
6歳以下の場合、あらゆるテレビゲームは害だと、澤口俊之氏がその著書で書いています。

 

過度な刺激にさらされることで、
本来、子どもが外の刺激を見て感じるということができなくなっているんです。

 

人の表情の変化くらいでは何も気づけないくらいになってしまうんです。

 

このテレビ、ゲーム、そして、スマホは、6歳以下では一切見せない、くらいの覚悟が必要です。

 

 

5つ目は、「助けて」、が言えないことです。

 

まだまだ、日本には【世間体】という言葉が残っており、
親が世間の目を気にして、医療機関を受診しません。

 

 

高学歴な夫婦によくみられるそうです。

 

 

医療機関が万能なわけではないですが、
「助けて」ということで、気持ちも楽になり、
誰かの援助が受けられます。

 

 

発達障害がこじれると、本人もまわりもどんどん傷ついていきます。

 

 

「助けて」と言えること。

 

 

病院でもいいですし、
発達障害支援センターでもいいですし、
NPO法人でも、なんでも構いません。

 

 

「助けて」と言うことを大事にしてほしいと思います。

 

 

2次障害がひどくなると、引きこもり、不登校になる。

 

 

劣等感が蓄積されると、
外に出ることも怖くなり、不登校、引きこもり、ニート、鬱、といった症状となって出てきます。
それだけではなく、

 

  • 薬物中毒
  • アルコール中毒
  • 窃盗などの反社会行為

 

 

にまで、及ぶ人がいます。

 

ここまでくると、本人も親も相当悩み、苦しむことになります。

 

 

そして、これは、発達障害そのものよりも、2次障害によって、本人もまわりも苦しむということなんです。

 

 

わかりやすく、発達障害の方は、発達障害そのもので、困っているわけではないと、
説明してくれているのが、『アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル』です。

 

発達障害の方は、発達障害そのものよりも、

 

まわりや環境の影響により、
発達障害がきっかけの「何か」をこじらせていて、それで困っていることが多いんです。

 

 

じゃあ、なぜ、発達障害を治すのか、というと、発達障害の治療が、
その人の生き方、そのものの見直しになり、癒しになり、明日への光となるからです。

 

 

怖いのは発達障害そのものではありません。

 

 

発達障害がきっかけにあったとしても、
それを取り巻く環境や家庭問題など、これらが、発達障害の方の症状を悪化させている(2次障害を引き起こしている)ということなんです。

 

 

発達障害そのものよりも、2次障害のほうが怖い。

 

そして、それは、上記の理由によって起こる。

 

 

そのことを知っておいてください。

 

 

 

 

発達障害の治療は、もう1度自分の人生を生き直すことだと思います。

 

二次障害のこと知っておいてくださいね。

 


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