発達障害の問題は、2つのケースに分かれてくると思います。
発達障害の問題は、2つのケースに分かれてくると思います。
今、発達障害の捉え方、考え方として、
ADHDやADD、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラム障害など、
そういう細かい分類ではなく、広汎性発達障害(PDD)いった言葉でくくってしまうという考え方が広まりつつあります。
結局、個々によって、症状の出方が違うからです。
だから、広い意味で、発達障害を捉えていこう、という流れがあります。
ADHDも、アスペルガー症候群も、
男の子を基準にしているところがあり、
いくつかの書籍にも、女の子のADHDやアスペルガー症候群が見過ごされているということが指摘されていました。
ADHDやアスペルガー症候群のように、
細かい判断基準で判定してしまうと、
明らかに発達障害の症状が出ているのに、判定としてはグレー、という人が出てしまいます。
実際に、今、問題になっているのはここの人たちが多いように思います。
もしくは、
星野仁彦先生が言うように、
発達アンバランス症候群、というように、
脳のアンバランスな成長が招く障害なので、
脳の状態を端的に表した言葉で表現する。
これも、1つの流れとしてあるのかなと思います。
私は、発達障害の方を治す医師ではありませんし、
研究者でもありません。
どういうふうに、
発達障害の方を診断し、名前を付けていくかに、
正直、興味はありません。
私は、子どもたちが、
どうすれば、自分らしい人生を生きていけるか、
自分の特性に振り回されず、自分をコントロールしながら生きていけるか。
そこに興味があります。
そして、学校の成績をあげるという塾の現場にいて、
成績を上げられる発達障害の子と、まったく成績を上げてあげられない発達障害の子がいることに気がつきました。
発達障害を持っていても、基本的な学力はあり、
その子の特性さえ気をつけていれば、学力を伸ばせる子がいる一方。
運動、勉強、コミュニケーション能力、言語能力といった、
多くの分野で、人より劣ることがあり、どうやっても、学校の成績は上げることのできない子がいます。
つまり、きちんとサポートしてあげられれば、
発達障害のことをそれほど気にしなくていい子と、
明らかに、いろんな能力が足りていない子、この2つに分かれている、というのが実感です。
比例の式のグラフのように、
時間が経てば経つほど、絶望的な差がついていってしまう。
今、私が発達障害の子を見ていて思うのが、このことなんです。
名前をつけるとすれば、
発達障害を持った子の中でも、発達アンバランス型と、
発達アンバランスプラス能力不足型(遅延型)、がいると私は考えるようになりました。
ただの、発達アンバランス型の場合、
得意を伸ばして、苦手を求められないところを選んでいけば、
普通に社会で生きていく分にはそう、苦労はしないと思います。
できないこと、苦手なことを意識して、
自分の得意が発揮できる場を探していく。
得意なことは人より、抜きんでているので、自分の力を発揮しながら、
社会に馴染んでいくことはそう、難しくありません。
有名人も発達障害だった!
こんな人も発達障害だったと言われている!
みたいな、有名な人の中にも発達障害だと考えられる人がいる、っていうのは、
この発達アンバランス型と私は言えると思います。
人より劣るところもあるけれど、
人より勝るところもある。
私が危惧しているのが、
発達アンバランスプラス能力不足型(遅延型)です。
もちろん、彼らにも得意不得意はあります。
けれど、得意も人より突き抜けているかというと、
●●市の3つくらいの中学校の中の大会では1位か2位を取れる。
野球やサッカーなら、公立中学校のチームの中でうまい方。
ただし、チーム自体は1回戦、2回戦がやっと。
勉強はまだできるけれど、5教科で300点いくかいかないか、
つまり、平均くらいは取れる。
など、得意なことが普通か、普通よりちょっと上くらいで、
そして、苦手なことやできないことが他にたくさんある。
こういう子たちが、私はいま心配です。
こういう子たちは、コミュニケーション能力も低いことが多く、
また、学力もそこまで高くなく、
自分が所属している学校のクラブのスポーツは上手くこなしますが、
授業の体育となると、そこまで上手くできない。
養護学校などに入る、という選択肢は出てこないけれど、
明らかに発達の速度が、遅く、
能力の得意不得意は見えるけれど、ほぼすべてのことにおいて、
他の人に劣ってしまう。
この発達アンバランスプラス能力不足型(遅延型)のお子さんを、
私は心配しています。
そして、この原因は、ほとんど「栄養不足」です。
カロリーは足りています。
どの子も3食食べています。
でも、「栄養不足」なんです。
こういう子たちの食生活を聞いてみると、
お母さんが夜ご飯を食べないので、自分が食べたいならつくるしかない。
だから、面倒なので、夜はいつもカップ麺かカップ焼きそば、という子がいました。
お腹が減るとうるさいからといって、お子さんに、
間食として、食パン3〜4枚食べさせても平気なお母さんがいました。
冷蔵庫には常に3種類以上のジュースが用意してあり、
子どもはいつでもそれを飲めるし、お菓子も食べ放題というご家庭もありました。
このご家庭は、1つだけではなく、複数ありました。
小学1年生の段階で、週に2〜3回はマクドナルドという家庭がありました。
この小学1年生の子は、2年生になっても、指しゃぶりが取れません。
中学生で週に2〜3回がマクドナルドという男の子は、
身体が小さく、季節の変わり目はすぐに体を壊します。
お母さんが職場で鬱になり、ご飯をつくったりつくらなくなったために、
夕食抜きが頻発。その子は朝も食べないので、給食だけしか食べられていない日が出てきて、
記憶障害などが見られるようになった中学3年生の子がいました。
発達障害で良かった、
発達障害だからできることがある、
といった本も増えてきました。
一流のビジネスパーソンである勝間和代さんも、
発達障害だっただろうという告白をしています。
脳は、バランスよく成長しているように見えて、
その人の人生の出来事によって、偏って成長していきます。
だから、できることがあれば、できないことが出てくる。
これは普通のことです。
でも、その一方で、
できることも、普通よりは下で、
できないことはもっとできない。
そういう発達障害のお子さんが増えているんです。
昔の金八先生のドラマでいるような、
ちょっとやんちゃで、中学校を卒業したら、大工として生きていく!
みたいな、生きる力はありそうな子でもないんです。
なんの根拠もなく、
「俺は、私は、勉強できなくてもなんとかなる」
と思っているんです。
この自分と他人との力の差や、
将来のことなどを考える力も不足しているので、
いつまでも、小学校低学年のように、ただただ、自分は「大丈夫」だと思っているんです。
親が守ってくれている安心感なんだ、
ということに気がつきません。
まだまだ、発達障害の改善方法として、
栄養について触れている本は少ないです。
でも、実際に、
発達障害のお子さんを改善してきた実績のある方は、
その大切さに触れています。
澤口俊之先生、
やまもとまゆみさん、
そして、私のサイトで常に紹介している、
「アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル」
「ASミラクルナビ」
発達障害の方と向き合い、
実際に改善に向けての行動をされているところは、
栄養の問題を早くから指摘していました。
私が発達障害の話をするとき、
あまり知らない友人たちは、「発達障害の子って、その子にしかできないめっちゃすごいことあるんじゃないの?」
と言います。
それは、発達アンバランス型の子です。
そういう子は、いい出会いがあれば、すっと伸びていきます。
人より大きくできないことがあるけれど、大きくできることもあるからです。
けれど、栄養が不足し、
脳のスペックも、体のスペックも、そもそも同年代の子に足りていない。
そういう子が増えているんです。
こういう子たちに関しては、
親が栄養について勉強し、食生活から改善しないと、
この状態を抜け出すことは難しいと感じています。
今後、この全体的な能力が不足している発達障害の方の認識が、
その子たちのためにも広がればいいなと、私は思います。
そのためにも、
このサイトをもっともっと充実させて、
メルマガの読者さんに、いい情報を届けていきたいと思います。