世界の発達障害の研究その64「予測をうまく使えない脳機能の発見。自閉症の新たな特徴」
予測をうまくつかえない脳、自閉症の新たな発見?日本の発達障害の研究
2024年7月26日のプレスリリースです。
国立精神・神経医療研究センター
東京工業大学
理化学研究所
から出ています。
「測をうまくつかえない脳、自閉症の新たな発見」
引用元URL
https://www.ncnp.go.jp/topics/detail.php?@uid=FQXLBn0iArHTXrPD
長い記事ですので、
わかりやすい部分を引用します。
「<自閉症マーモセットは予測が不安定>
さらに研究者らは、平均ではなく試行ごとの予測エラー1, 2の強さの分布を各個体で調べたところ、どちらの予測エラーともに、対照群は狭い範囲に強さが分布しており、予測の安定性がうかがわれました。これに対して自閉症モデル群はA, Bともに幅の広い分布を示し、一回ごとの予測が不安定であることが示されました。不安定な予測は、持続的で一貫した認知・行動に障害をもたらすと考えられます。また、これは理論的に主張されていた自閉症の「予測精度の低さ」という概念と一致します。」
ということです。
つまり、予測する力が弱いことが、
マーモセットでも確認され、それはこれまで見られている自閉症の特徴と一致するということです。
この研究により、
人間の自閉症の方の脳の予想の仕組みの解明、そして、最適な支援の方法などをさぐる一助になるかもしれません。
また、予測力が弱いというのは、
未来に起こるであろう事象を想像する力が弱いということだけではなく、
自分が予測した未来に固執する。
明らかに目の前の現実は違う方向をであるにも関わらず、
一度自分が予測したことを変更する力が弱い、ということも予測をうまくつかえないというグループになります。
同じ自閉症であっても、
ある力が弱いことと過剰であること、
この差にも注目していきたいですね。