世界の発達障害の研究その101「親による虐待が子どもの脳に与える影響」
【体罰や言葉での虐待が脳の発達に与える影響】について
今回は、
友田明美先生の知見を紹介します。
サイト
https://psych.or.jp/publication/world080/pw05/
特集【体罰や言葉での虐待が脳の発達に与える影響】
たとえば、
こんな指摘があります。
「言葉による虐待(暴言虐待)が脳に与えるダメージを見逃してはいけない。母親から「ゴミ」と呼ばれたり,「お前なんか生まれてこなければよかった」というような言葉を浴びせられたりするなど,物心ついたころから暴言による虐待を受けた被虐待者たちを集めて,脳を調べた結果,スピーチや言語,コミュニケーションに重要な役割を果たす,大脳皮質の側頭葉にある「聴覚野」の一部の容積が増加していた(Tomoda et al., 2011)。中でも左脳の聴覚野の一部である上側頭回灰白質の容積が平均14.1パーセントも増加していることがわかった。そして暴言の程度が深刻であるほど,影響は大きかった。暴言の程度をスコア化した評価法(parental verbal aggression scale)による検討では,同定された左上側頭回灰白質容積は母親( β =.54, p<.0001), 父親( β =.30, p<.02)の双方からの暴言の程度と正の関連を認めた。」
きちんと全文読んでいただきたいですが、
簡単にいえば、親による不適切な言動が、
お子さんの脳の発達に負の影響を与えるということです。
おわりにでは、こうあります。
「トラウマは子どもたちの発達を障害するように働くことがあり,それによって従来の「発達障害」の基準に類似した症状を呈する場合がある。子どもたちの発達の特性を見守るのが周囲の大人の責任であることを再認識しなければならない。」
怖い研究ではありますが、
一方で
「その後に十分な養育環境の中に移すと,ストレス耐性が回復することも報告されている。この点を踏まえて,被虐待児たちの脳の異常も多様な治療で改善される可能性があると考えられる。」
とあり、
改善することもわかっています。
こういう研究を1つ1つ見ていくこと。
これが大人の責任だと思います。








