管理人からのお知らせ

『甘いもの中毒』のレビュー【糖質の怖さ知っていますか?】

 

『甘いもの中毒』のレビュー

 

書籍データ
タイトル:甘いもの中毒〜私たちを蝕む「マイルド・ドラッグ」の正体
著者:宗田哲男
出版社:朝日新聞出版
発行年:2018年1月30日

 

この本は、基本的には、
発達障害そのものに対する言及はありません。

 

 

あとがきに、少し触れているくらいです。

 

 

多動性障害など、糖質の過剰摂取を問題とする専門家もいます、と、さらりと触れています。

 

 

藤川徳美先生の本に、
宗田哲男先生のことが紹介されていましたが、
宗田先生を尊敬する方々の中に、発達障害と食事の関係を指摘する人がいるわけです。

 

 

今、この本によって、
私達が食べているものの正体を知ることはとても大事だと思います。

 

 

この本は、糖質がいかに、体に悪いか?

 

 

ということがわかる本になっています。

 

発達障害の改善・治療のために、
まずやめるべきなのが、市販のお菓子とジュースです。

 

 

正直、これをやめるだけで、ほとんどの子どもに好影響が出ます。

 

次に、グルテンフリーについて、です。
この本は、別にグルテンフリーの本ではないんですが、
食パンや菓子パンをやめると、やめた子たちにはいい影響が出ます。

 

これも、理由があって、その食品の糖質を取らなくなったからですね。

 

グルテンはもちろん、パンというのは、糖質も多い。

 

だから、糖質をカットすることで、多くのメリットがある、ということです。

 

どうして、糖質をカットしなくてはいけないのか?
本書には、このような記述があります。

 

お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤先生は、
覚せい剤、コカイン、ヘロイン、LSDを「ハード・ドラッグ」
たばこ、アルコール、マリファナを「ソフト・ドラッグ」
砂糖や白米を「マイルド・ドラッグ」

 

と分類しているそうです。

 

これら、すべてが依存症を引き起こす危険なものとして注意しているということなんです。

 

国民食ともいえる、お米を、です。

 

この記述は、本書55ページにあるんですが、
私には衝撃的な内容でした。

 

 

白米はドラッグ・・・・なのです。

 

 

そして、弥生時代から私たちはお米を食べてきた、というイメージも間違いなのです。

 

確かに、稲作はありましたが、
白米が、全国民、等しく食べられるようになったのは、ここ最近、60年のことだというのです。

 

これは、私も、日清戦争、日露戦争あたりの文献などにあたれば、
お米がいかに貴重品であったか、ということで、知っていました。

 

よくよく考えれば、ここ60年で、やっと、「白米」を好きなだけ食べられるようになったわけです。

 

人類はもともと、肉食を1万5000年前から、行っていたわけです。

 

弥生時代からといっても、お米は3000年。

 

人類というのはどちらかというと、肉食のほうが、長かったんですね。

 

 

この論理は、なんとなくイメージで、「和食」=「健康食」と思っていた、
私のイメージをぶち壊してくれました。

 

 

それでも、発達障害が増えてきたと指摘されるのは、1980年代以降です。

 

1980年代以降、発達障害が増えてきたのは、
ご飯の食べ過ぎと、何と一緒に食べるか、が問題だったのではないでしょうか?

 

それから、お菓子、というのがやはり問題だと思います。

 

魚には、高血糖をおさえる成分が多く、
ご飯と魚を食べる、というのは、合理的な食事だったのではないか?

 

とかんがえます。

 

牧田善二先生の本『医者が教える食事術』(ダイヤモンド社)でも、
和食=健康食、ではない、という指摘がされています。

 

小麦と同じで、
よりおいしく、より甘くふんわりしたお米を追求した結果、
お米の「おいしい成分」の糖質が、増えてしまい、
毎日、たくさん食べるには危険な食べ物へと、お米が変わっていったのでは?と思います。

 

私がこの本を、
発達障害の改善のためのこのサイトで取り上げたのは、
やはり、糖質が、発達障害を引き起こしているものだ!という実感があるからです。

 

 

そのメカニズムとして、
この本にはわかりやすく88〜89ページに糖の怖さが書かれてあります。

 

 

 

要約すると、糖を摂りすぎると、血糖値があがり、インスリンが出てくる。
インスリンは、体に活性酸素をたくさん発生させる。

 

活性酸素は、細胞、遺伝子を傷つける原因となる。

 

活性酸素自体は、必要なものなんですが、
それが過剰に体内で発生してしまうからこそ、細胞、遺伝子を傷つけることにつながるんだそうです。

 

そして、これを、わかりやすい漢字2文字でいうと、「老化」なんですね。

 

 

昨今、問題となっている、有害な老人たち。

 

  • 自分が常に正しいと思っている。
  • 融通がきかない。
  • いい年をして駄々っ子みたい。

 

と言われますが、
これ、幼稚園児くらいの小さい子でも同じですよね。

 

小さい子たちは、
自分で生きていく術がありませんから、
大人に対してわがままでいるのは、ある種の「生きるための必然」ではありますが、
「老化」すると、人は、この幼稚園児レベルになってしまうわけです。

 

 

発達障害の子を見た大学生などは、
見た目は中学生だけど、中身は「認知症のある老人のようだ」と表現することがあります。

 

  • じっとできずに、塾の教室内を徘徊する。
  • さっき覚えたことや言ったこと、自分の言動を全く忘れている。
  • 気分の上下が激しい。

 

といった症状です。

 

すべての発達障害の子がそういう症状を示すわけではありませんが、
糖分の摂りすぎだと感じるお子さんは、こういう症状が強く見られました。

 

糖分の摂りすぎがどうして良くないのか?
それは、体のメカニズムによる「老化」なのだと、はっきりわかりました。

 

 

日々の食事、現代の食生活によって、
発達障害が増えている、という一部の識者の指摘は、正しいと感じます。

 

 

この本のいいところは、
糖の怖さがわかりやすく書いてあるだけではありません。

 

じゃあ、どうすればいいのか?

 

ここも、わかりやすい。

 

現役で、患者さんをなんとかしたい、
患者さんが苦しんでいる姿を見たくないと最前線で踏ん張っているお医者さんの本は、
わかりやすいだけではなく、今後どうすればいいかの指示も的確です。

 

表紙にも書いてあるんで1つ紹介しますね。

 

今、食べているご飯の量を3分の1にして、肉を増やしなさい。

 

これだけ、です。

 

その病気などの症状に対して、本当に効果のある治療方法を示している方は、
指示が明確で、わかりやすいです。

 

これ、実践できませんか?

 

ご飯減らして、肉を食え、というだけです。

 

多少食費はかさむかもしれませんが、
ご飯の消費は減るわけですし、月で考えても、5000〜6000円の負担が増えるくらいではないでしょうか?

 

日々のパフォーマンスが上がるなら、
月に数万円かけて、ジムに行くよりも、
1000円もしないこの本を買って、月数千円負担して、
大好きなお肉を食べるだけで、肉体が生まれ変わるんです。

 

これ以上にコスパのいいトレーニング方法とか、
肉体改造の方法ってあるんでしょうか?

 

 

宗田先生は、産婦人科医であり、
健康的な母体、そして、健康で生まれてくる赤ちゃん。

 

そういった専門家なんですね。

 

 

宗田先生が私達に伝えたいことをきちんと理解することが、
お子さんの健やかな成長につながっていくことは、
発達障害に対する指摘がなかったとしても、誰の目にも明らかだと思います。

 

 

発達障害のお子さんを持ったお父さん、お母さんは、
まずは、病院に行く、発達障害支援センターに行く、
発達障害を見たことがある経験のある塾に行く、
とにかく、どこかに魔法使いのような専門家がいて、
一瞬で、自分と子どもの悩みを解決してくれる人や場所を探します。

 

 

でもね、そんな場所ないんですよ。

 

 

あなたのお子さん、そして、あなた自身を守るのは、他でもないあなたです。

 

 

そして、その方法は、1つだけです。
勉強し、学び、それを、実践していく、です。

 

 

その中で、誰の言葉を信じればいいのか、
そのヒントとなるように、私はここで自分が読んでいいと思ったものを紹介しています。

 

 

私はこの本を読み、摂取する白ごはんの量を減らしました。

 

 

そして、お肉の量を増やしました。

 

 

まず、美味しいお肉を食べられるので、嬉しいです。

 

日々のストレスが減りました。
お菓子も、和菓子も含めて、ほとんどやめました。

 

 

そして、自分への実験に、
甘いチョコレートなどを暴食してみると、
次の日、めっちゃくちゃ気分と体調が悪くなりました。

 

 

おそらく、今までは、体調が少し悪くても、それが普通だと思い活動していたのだと思います。

 

 

知識を得て、実際に、自分で感じてみる。
面倒だし、時間もかかりますし、怖いことですが、
そうすることでしか、人は前に進めません。

 

 

だけど、大事な知識は、1000〜数万円程度で手に入れることが今の時代はできます。

 

 

ぜひ、常に学ぶという姿勢と、
変化し続ける食事の本当のところを知るんだ!という意志を持ち続けてください。

 

 

では、この本の3つの特徴を書いていきます。

 

 

1、白米

 

白米が、日本人の寿命を縮めている側面を持っている。

 

すでに、その研究が出ていることに、
私は驚きでした。

 

そんな研究をきちんと、公にした、
それがとても意義のあるものに感じます。

 

日本人を、日本人の食を、
日本人が研究して、データとしてまとめていた。

 

その事実を、きちんと受け止めないといけないと感じます。

 

 

2、糖の怖さ

 

糖の怖さが、すごくわかりやすく書いてあります。

 

例える、言葉がわかりやすいです。

 

糖の怖さを書いた本はたくさんあるんですが、
データと、そのデータの説明に終始して、
頭に入ってこない・・・・ということも。
(ちゃんと読めって話なんですが)

 

体が老化するっていう記述はイメージを持ちやすく、
実際に、発達障害のお子さんと対面するとその意味がわかります。

 

言葉がわかりやすい、というのが、
この本を読んだ素直な感想です。

 

 

3、治る

 

私は、糖尿病って治らないって思ってました。

 

「治る」って力強く言ってて、
しかも、その実践例も豊富。

 

また、宗田先生の人柄も見られる例が載っていて、
無理やりお菓子などをやめさせるのではなく、
まずは、鉄の補給からさせて、自然とやめていくのを「待つ」。

 

 

私も含めて、教える立場の人って、「やめなさい」って言いたくなるんですよね。

 

 

そうじゃなくて、目の前の人のできることから、やっていく。

 

きちんとした知識と、
きちんと患者さんと向き合ってきた経験がなければできないことです。

 

その「凄さ」がさらりと書いてある。

 

こういう先生に見てもらうといい、それもわかるんですね。

 

本当に面倒見のいいお医者さんって、どういうお医者さんなのか。

 

これが、読んでいくとわかってきます。

 

 

デメリットはある?

 

白いご飯が、
麻薬である、この記述は、今、目の前にあるご飯、
昨日、食べたご飯、お子さんに食べさせたご飯、これらについて、
激しい後悔をもたらすことになるかもしれません。

 

農家さんや、お米の売買に携わる人にとっては、
風評被害を生みかねない本かもしれません。

 

 

でも、私達が食べるものについて、
その客観的な知識というのは知っておくべきです。

 

知って、次に、どうするか?は、
私達が決めればいいことです。

 

日々の食事が少し怖くなる、そんな本かもしれません。

 

 

買ってよかった??

 

 

私は、お米を食べない!
ということを、選択はしないと思います。

 

 

食べ続けると思います。

 

 

でも、量は減らしますし、
一緒に食べるものは選んでいきたいと思っています。

 

そういう選択肢を、今まで持ってこなかったんです。

 

 

ただただ、美味しいから、植物だし、なんとなく体に悪くはなさそうだから、好きなだけ食べてきました。

 

 

それを、なくそう、やめよう、適量を食べよう。

 

そう思えたこと、そうしなければならないという知識を得たこと、
それは本当に良かったと思っています。

 

 

この記事を書いている数日前に、
貧困層ほど、炭水化物を摂取して、病気になりやすいというニュース記事を見ました。

 

お肉や野菜、魚、中心の食事は確かに安くはないですが、
不可能なほど、高いものでもありません。

 

むしろ、貧困層を抜け出すためにも、
上に這い上がる知能と体力を維持するためにも、
いい食事をする必要があると感じました。

 

このサイトを続けていくためにも、
仕事の合間に行っていますから、体が元気でないと続けられません。

 

 

食に対する知識を得て、自分の状態のいい身体を維持していく。

 

 

私は、そうしていきたいので、
この宗田哲男先生の本に出会えてよかったと思っています。

 

この素晴らしい知識が、
800円超で買えてしまう。

 

いいことですが、
そのせいで、知識の価値が下がってしまうという危惧もありますが・・・・

 

 

新しい知識を学ぶにはこれくらいショッキングな内容のほうがいいと思います。

 

発達障害のお子さんのため、食事の改善を考えているなら、
まずは、この本から始めてはいかがですか??

 

甘いもの中毒 私たちを蝕む「マイルドドラッグ」の正体【電子書籍】[ 宗田哲男 ]

 

管理人からのお知らせ